御室仁和寺駅の「御室桜」が開花しました。
2021.04.01
嵐電北野線の御室仁和寺駅に昨年春に植樹された御室桜が、4月1日に初めて開花しました。

この御室桜は、御室仁和寺様から寄贈され、昨年2020年2月29日に御室仁和寺駅の北野白梅町方面行きホームの緑地帯に植樹されたものです。

仁和寺境内の「御室桜」は、1646年に行われた仁和寺の伽藍再建の際に植えられたと伝えられ、背が低く人の視線の高さで花見ができ、遅咲きで京都の春の最後を彩る桜、として知られていますが、樹齢360年を超えることから樹勢が衰え、特徴である八重咲きも先祖帰りにより一重咲きになることが多く、本来の景観が失われることが懸念されています。

そこで仁和寺では2007年から、行政・大学・企業等との協働で「御室桜研究プロジェクト」に取組み、組織培養による苗のクローン増殖に関する研究開発を進め、2012年2月に植栽可能な大きさに成長した培養苗を仁和寺境内に植栽、八重咲きでの開花にいたりました。
御室仁和寺駅に植樹され今回開花した桜は、この組織培養苗から成長した御室桜です。
自然豊かな北野線沿線をテーマに、御室仁和寺駅は特に緑化活動で力を注いできた駅のひとつです。
多くの人々のパートナーシップと科学の力でよみがえり、御室仁和寺駅にやってきた御室桜を、これからも大切に見守っていこうと思います。